適応障害
適応障害
日常生活の中で、健康上の問題、経済的な問題、対人関係の悩みなど何かがストレスの原因となって心身のバランスが崩れ、日常生活に支障が生じる病気です。原因が明らかで、それに対して過剰な反応が起こっている状態のことをいいます。
「ストレスを感じる」というのは、その人によって感じ方が違います。同じことでもストレスに感じる人と、感じない人がいます。人によって「どういったことに対してストレスを感じるのか」、「ストレスがあった場合にどのように対処しているのか」、「どのくらいストレスに耐えることができるのか」が異なります。周囲の人から、「そんなことで、、、」と思われても、自分にとってストレスになるものはあるので、人と比較することはできません。そういったストレスから、家での生活、通学、通勤、その他生活に支障がでるような症状が出ることがあります。
適応障害の症状はその方によって異なります。うつ病に近い症状や、睡眠障害のような症状が出現することがあります。そういった気分の落ち込みなどの前に、比較的早い段階で体の症状が出ることが多くあります。
さらにその症状が続くことで、
などの症状が出現することがあります。
適応障害の原因は強いストレスです。ストレスとは、外からの刺激に対して緊張した状態のことを言います。主なストレスは、仕事、家庭、恋愛、学校、病気、などの生活の中の多くのことですが、天気や騒音、気温などの環境の変化がストレスになることもあります。一般的に喜ばしいと思われる就職や、結婚、引っ越しなどの生活の変化もストレスになる可能性があります。
適応障害の治療は、まず、ストレスの原因が何であるのかをとらえ、その状況を取り除くという環境調整が必要になります。しかし、変えられる環境が原因であれば取り除けばいいですが、取り除くことができないものがストレスの原因であることもあります。その場合は、その環境に合わせて行動できる、意識を変えて適応できる力を高めるなどの方法を検討する必要があります。
また、不安や睡眠の症状がつらい時には、薬物療法も並行しながらの治療が必要です。通院を継続し、医師と薬の効き目などの相談をしながら治療をしていきます。